先日 8 月 28 日に Drupal Translation Sprint いわゆる「翻訳スプリント」を実施しました。告知させていただいたときの記事はこちらです。
今回は特にスタジオ・ウミの社員としてではなくプライベートという位置づけで実施しましたが一定の成果が得られたかと思いますのでここにご報告をしておければと思います。
写真はイメージです(たまたまその日にウミのメンバーで食べました)
やったこと
当日は以下のようなことを行いました。
- Drupal インタフェース日本語化作業への貢献方法の共有
- Drupal 8 beta の未翻訳インタフェースの翻訳/承認
- Drupal 7 の定番モジュールのインタフェースの翻訳/承認
5 名ほどで最初は話しながら、途中からは黙々と作業を行いました。
結果
2 の「未翻訳インタフェースの翻訳」については、残り数十個ほどのテキストが翻訳の提案がないままで残っている状態でしたが、これらをひととおり処理し無事に「翻訳の提案がないものは 0 件」の状態にまで持っていくことができました。
0 件まで持っていったといっても私たちはただ最後のひと押しをしただけで(笑)、実際にはこれまでの数多くの翻訳をされてきたコントリビュータの方々のおかげさまですが、個人的にはこのところプライベートでも翻訳をコツコツ続けてきたこともあり、 0 件になった瞬間というのは感慨深いものがありました。
感想
appear.in について
今回は海外のチャットツール appear.in を使ってみましたが、なかなかよかったように思います。 Skype や Google Hangouts のような「動画 + 音声 + テキスト」のチャットがアカウントなしでも即席でできてしまいます。 難点としてものすごく負荷が重いというのはありましたが、画面共有などもでき、かなり使えるという印象を持ちました。
翻訳について
今回でいったん Drupal 8 の提案なし未翻訳テキストがなくなった、とはいえ、 Drupal 8 についてはまだまだ現在はベータ版で、この先 RC 、安定版とバージョンが進んでいきます。 バージョンが進むにつれてインタフェースも追加/変更されていくはずで、そしたらまたそれらに対応した翻訳の作業が必要になってくるでしょう。
また、翻訳の「提案」はまずひととおり終わった形ですが、次はこれを「承認」していく作業が必要となります。 それではじめて配布版 .po ファイルに反映されることになります。
承認作業については負担が大きくなりますし、 l.d.o. の仕組み上コントリビュータとしての実績が表に現れてこないというとても痛いポイントもあるので、これがまた難しいところです。
余談ですが、参加した Cecilia は英語からフランス語ではなく英語から日本語への翻訳をしてくれました。 日本人でいえば中国語をフランス語に翻訳するようなイメージでしょうか。 ようやる!(笑)
・・・
Drupal の日本語化コミュニティに関していえば、現在 Drupal の日本語化に貢献しているのは、 1) 個人的に翻訳を続けられている方数名と 2) Drupal Cafe の翻訳スプリントに参加されている方々を除けばほとんどいらっしゃらない状況です。 コアと定番モジュールはかなりの分が翻訳されていますが、少しマイナーなモジュールとなってくるとほとんどのインタフェースが英語のままというのが Drupal の実情です。
私たちだけのことを考えるとこれでも特に大きな問題はないのですが、気軽な感じで Drupal をはじめたい方や、 Drupal に新たに興味を持った技術者の方にはこれではなかなか厳しいのかなと思います。 こんなに優れたソフトウェア( = Drupal )が海外では広く活用されているのに日本の人たちが使いづらい状況なのはなかなかもったいないなぁと思いますし、このあたりはぜひ今後も継続的にがんばっていきたいと思います。
翻訳スプリントについてはまた機を見て開催してみたいと思います。 コードでの貢献はなかなか大変ですが、翻訳での貢献は、英語が得意じゃなくても Drupal をバリバリやっている技術者の方でなくても始められる敷居の低い活動なので、興味のある方はまたお気軽にお声がけください。
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