こんにちは。スタジオ・ウミの大野です。今月から東京オフィスで勤務することになりました。10年ぶりに関東に戻ってきたので、気を抜くと標準語に変な関西弁が混じって喋ってしまうので、けっこう困っています(笑)
Drupal の勉強会などに参加した際に周囲の方のお話を聞くと「Drupal の翻訳したデータを送信する方法が解らない」と言うお話をチラホラ聞きます。私も Drupal の翻訳スプリントというイベントに参加するまでは翻訳には無頓着だったのですが、一度利用方法と仕組みさえ覚えてしまえば簡単です。今回はそんなちょっと解りにくい、Drupal の翻訳データをコントリビュートするまでの流れを紹介したいと思います。
翻訳データを送信するメリット
- 将来的に別の Drupal サイトを作っても自分が翻訳したデータを再利用することができます。
- Drupal の日本語環境が整っていれば CMS を選定する際の Drupal の採用率が高まります。管理画面上に英語が残っていたりするとやっぱりちょっと不安になりますからね。一 Drupalistas (Drupal 信者のことを海外ではこう呼ぶそうです) としては少しでも Drupal の普及率が上がってくれると嬉しいです。
- localize.drupal.org 上のコミット(翻訳)数が表示され、翻訳数上位10名は概要ページにサラッと表示されドヤれます。中には一万件近く翻訳されている方も居るので、中々ランクインは難しいかもしれません。
翻訳をしても直接的な見返りはありませんが、翻訳データを寄与すると言う形で簡単に Drupal に貢献するができます。Drupal を通して少しでも何かを得られたことがある方は、是非とも恩返しをしましょう。
翻訳の仕組み
Drupal の翻訳データは localize.drupal.org と言う翻訳専用のサイトで一元管理されています。localize.drupal.org は l.d.o と省略されることもあります。日本語訳はこのサイトの Japanese グループで行われます。
ユーザーが送信した翻訳データは、サイト上で「提案」と言う状態で保持され、Japanese グループ内の承認権限を持ったユーザーが翻訳を承認して、はじめて採用されます。Japanese グループには承認権限を持ったユーザーがあまりいないため、承認には少し時間が掛かるようですが気長に待ちましょう。
承認された翻訳データは Japanese グループ内の Downloads に反映されます。また、Localization update モジュールを使用している場合や、Localized Drupal Distribution、Drupal 8 を利用している場合は、この localize.drupal.org の翻訳データを自動的に利用されるため、事実上殆どの日本語環境に l.d.o の翻訳データが利用されることになります。
localize.drupal.org の使い方
localize.drupal.org のトップページでは各言語に対しての Drupal 本体の翻訳率を見ることができます。日本はコントリビューターが少ないながらも奮闘してるのでいつも上位にいますね。
何はともあれ、翻訳データを送信するには drupal.org 上にユーザー登録する必要があります。まだアカウントを持っていない方は drupal.org のユーザー登録フォームより登録してください。
そして次に localize.drupal.org にログインし、Japanese グループのページを閲覧すると、画面右側のサイドバーに Join と書かれたボタンが出現しますので、そのボタンを押して加入してください。
翻訳を始める前に
翻訳作業を始める前に Japanese グループに投稿されている翻訳ガイドラインという記事を読みましょう。この記事には表記の揺れが起きやすい単語の扱い方などのガイドラインなどが書かれていますので、翻訳の品質を向上させるためにも一読されることをお勧めします。
より詳しい情報を知りたい方は、弊社の後藤が以前に書いた Drupal の翻訳をはじめるときに役立つ情報源 と言うブログがありますので、こちらも参考にしてください。
と、前置きが長くなりましたが、間違った翻訳をしてしまっても他の方が修正してくれるのであまり気張らないで大丈夫です。どんどん翻訳しましょう。
翻訳データの送信方法
localize.drupal.org 上で直接入力する方法
サイト上で全て完結するため一番手軽な方法です。膨大な量の翻訳情報を扱うサイトなので動作が少々重く感じます。
詳細は後日、別のブログにて解説します。
Localization client モジュールを使って翻訳データを都度送信する方法
Localization client モジュールはサイト上のどこでもページ上に翻訳用のインターフェイスを出すことができます。テキストが使用される場所を見ながら翻訳することができるので、翻訳精度が向上します。
アカウントのひも付けをすることによって、翻訳したデータを localize.drupal.org へ翻訳と同時に送信することができて、とても便利な機能ですので是非利用されることをお勧めします。
こちらも詳細は後日別のブログで解説します。
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