Drupal 7 でブログが作れる Blog モジュール

今回は Drupal （ドルーパル）でブログサイトがお手軽に作れる Blog モジュールをご紹介したいと思います。

まずはじめに Blog モジュールとは何ぞやという説明をした後に具体的な使い方をご紹介していきます。

Blog モジュールとは

Blog モジュールはその名のとおりDrupal でブログを作るためのモジュールです。 本記事執筆時点の最新版である Drupal 7 ではコアに同梱されており（ちなみに Drupal 6 にも同梱されており Druapl 8 では非同梱となる予定です）、 Drupal 本体をインストールすれば追加のファイルダウンロードなど一切なく設定だけですぐに使いはじめることができます。

Drupal は汎用 / 多機能 CMS として作られており、モジュールやパッケージを特に追加しなくてもコアの機能のみで独自のコンテンツタイプを追加作成することができます。 Drupal の基本機能を活用すれば少し特別な要件を満たすカスタムブログでも比較的少ない労力で実現することができます。

ただ、「 CMS ははじめて」という方の場合は特にですが、 Drupal は基本的な使い方を学ぶだけでも相当な時間がかかってしまう少し複雑なタイプの CMS です。 Drupal で定番的な構成のブログを作る場合にはいちから自作するのではなくこの Blog モジュールを活用する形がおすすめです。

Blog モジュールには次のような特徴 / 機能があります。

• 「 Blog 」というコンテンツタイプを追加する
• 複数のユーザが投稿できるマルチユーザブログをサポート
• ユーザ別の投稿一覧ページを自動生成
• RSS フィード出力にもデフォルトで対応
• 「最近のブログ投稿」ブロックを追加

Drupal を多機能 CMS としてではなくシンプルなブログエンジンとして活用したい場合なんかには特に便利です。

Blog モジュールの使い方

ではここからは Blog モジュールの実際の使い方をご紹介したいと思います。

1. インストール / 有効化
2. 使い方

1. インストール / 有効化

Blog モジュールは Drupal コアに同梱されているため別途ダウンロードする必要はありません。 Drupal サイトの管理画面のモジュール管理ページからモジュールを有効化すればそれだけで OK です。

もちろんコマンドラインツール Drush を使っての有効化も可能です。

drush en blog

2. 使い方

有効化したら続いて設定を行っていきましょう。 最低限必要なのは権限の設定です。

権限の設定によってどのロール（ユーザタイプ）のユーザがブログ投稿や編集をできるのかを管理することができます。 ここではサイトに登録済みのユーザは誰でもブログを投稿できるようにしてみましょう。

管理者として管理画面にログインして権限管理ページ（パス /admin/people/permissions ）を開きます。 権限の一覧の中から「 Blog:~ 」で始まる項目を探します。 以下のような項目が見つかったら、「認証済みユーザー」の列のところのチェックボックスにチェックを入れます。

• Blog: 新しいコンテンツを作成
• Blog: 自身が作成したコンテンツの編集
• Blog: 自分が作成したコンテンツを削除

「権限の保存」ボタンをクリックしたら権限設定の変更は完了です。 これでサイトに登録したユーザであれば誰もがサイト上にブログを投稿できるようになりました。

ブログ周りに関していえば、他にも投稿にどのようなデータをひもづけるかという「フィールド」の設定や「最近のブログ投稿」ブロックの件数の設定なども追加のモジュールなしでできるので、要件やお好みに応じて細かな部分を変更してお使いいただくとよろしいかと思います。

実際に投稿をすると次のような画面で一覧が表示されます。

ちなみに、サイトのパス /blog には全体の最新投稿一覧が、 /blog/(ユーザ ID ) にはユーザごとの投稿一覧が表示されます。 RSS にも標準で対応しており、サイト全体のブログ RSS とユーザ別の RSS とがいずれも自動で生成されるようになっています。

以上です。 いかがだったでしょうか？

今回は Drupal 7 のコアに同梱されている Blog モジュールをご紹介しました。 とてもコンパクトでシンプルなモジュールですが、 Drupal でブログサイトを作るにはとてもうってつけなモジュールです。 開発者の立場から見れば、中身（ソースコード）もとてもわかりやすく作られているのでモジュール作りのお手本としても参考になるモジュールなので Drupal モジュール開発を行いたい方にも一見の価値アリのおすすめモジュールです。