アイキャッチ画像: デスクの上でパソコンを使用している

こんにちは、スタジオ・ウミの池田です。2023年1月に入社しました。よろしくお願いいたします。
Drupalの勉強もしつつ、他のCMSも調査しようということでmicroCMSについて調べましたので、Drupalと比較しながら紹介したいと思います。

Drupalとは

Drupalは、世界シェア第3位を誇り、世界で100万サイト以上に導入されているオープンソースのCMSです。
モジュールと呼ばれる拡張機能をサイトに追加することで簡単に機能を拡張することができ、無償で利用できるモジュールが数多く提供されています。また、独自にモジュールを開発して、独自機能をサイトに組み込むことも可能です。その機能拡張性の高さ故、単なるCMSではなくWebフレームワークのようなものだと言われることもあります。

microCMSとは

microCMSは、APIべースの日本製ヘッドレスCMSです。2022年12月には利用企業が5,000社を突破し、日本で最も勢いのあるヘッドレスCMSとなっています。
ヘッドレスCMSとは、フロントの画面表示機能を持たないCMSのことで、コンテンツのデータをAPIで提供します。APIで提供することで、Webサイトだけでなくスマートフォンアプリなどにも同時にコンテンツを配信することができ、デバイスを問わない拡張性の高さが特徴です。

Drupalのメリット

機能拡張性

単なるCMSではなく、Webフレームワークとしての側面を持つDrupalは、管理画面とフロント画面の両方を柔軟に拡張することができます。基本的にできないことはありません。大規模なサイトだと外部システムとの連携はよくある要件ですが、実装次第で外部システムとの連携も問題なくこなせます。
初期構築時には想定していなくても、サイトを保守・運用していると次々に複雑な要件が発生することはよくあることです。将来を見据えて、初期の段階で拡張性の高い技術を採用することは、事業のスケーラビリティに大きく貢献します。 モジュール管理画面

設定の管理

Drupalでは、CMSの設定をYAMLファイルでエクスポート・インポートすることができます。そのため、本番・ステージング・開発といった複数環境間で設定を同期することが簡単にできます。特に、保守・運用にて恒常的に機能改修を行なっているサイトで力を発揮します。
また、YAMLファイルをGit等で管理することで、設定値のバージョン管理を行うことができます。複数のメンバーで開発する際に、誰がいつ行った設定変更なのかを追跡できるため、他のメンバーが行った設定を間違えて上書きしたり削除したりすることを防止できます。 設定をYAMLでエクスポートする画面

多言語対応

Drupalでは、多言語対応が容易に行えます。管理画面からサイトに言語を複数追加することができ、コンテンツを各言語ごとに翻訳することができます。
また、コンテンツに限らず、ソースコード内のテキストを翻訳することも可能です。ソースコード内のテキストを所定の書き方で記述すると、そのテキストをDrupalが自動的に翻訳対象のリストに登録してくれます。リストに登録されたテキストは、管理画面から翻訳後のテキストを登録することができます。 翻訳テキスト登録画面

microCMSのメリット

インフラ環境

microCMSはクラウドサービスとして提供されています。そのため、CMSを稼働させるためのサーバ等インフラ環境を自前で用意する必要がありません。これは迅速にサイトを立ち上げたい場合に、非常に強みになります。
また、microCMSの管理画面やAPIの機能は、完全にmicroCMS運営会社の管理下に置かれるため、インフラに関するセキュリティやリライアビリティについて開発者が管理する必要はありません。インフラに精通したエンジニアが不在だったり、保守担当者を設けるリソースがなかったりするチームの助けになります。

フロント画面の柔軟な実装

microCMS等のヘッドレスCMSはフロント画面を持たないため、フロント画面の実装に好きな技術スタックを採用することができます。ReactやVueといったモダンな技術を採用することもできますし、PHPやRubyに慣れていればそれらを採用することも可能です。近年、パフォーマンスを最優先事項として静的サイトジェネレータを採用するケースがよくありますが、静的サイトジェネレータとの親和性も高いです。このように、サイトの要件や開発チームのスキルに応じて技術選定できることも強みの一つです。

マルチチャネル

microCMS等のヘッドレスCMSは、CMSで保持するコンテンツのデータをAPIで提供します。そのため、コンテンツを配信できるチャネルはWebサイトに限らず、スマートフォンアプリやデジタルサイネージなど多岐に渡ります。様々なチャネルを保有している企業にとっては、コンテンツの一元管理ができることで、強力なツールになるでしょう。

まとめ

DrupalもmicroCMSも、それぞれの特性に沿ったメリットがあります。案件規模、要件、開発体制、納期などあらゆる観点を考慮して、採用するCMSを検討する必要があります。
また、Drupalを採用する場合は高度な専門スキルが必要になります。弊社はDrupalのエキスパートとして数多くの実績がございますので、案件のご相談や開発サポートのご依頼などございましたら、お気軽にお問い合わせください。


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